けがや病気などによって手術を行った際に、傷口やその周りに体質によってはしこりができることがあります。手術後にいったん下がった傷跡が少しずつ赤くなったり、盛り上がってくるケースも見られます。
手術の傷口である皮膚の表面にできるしこりは、手術を1か月ぐらいが一番目立つことが多いでです。これには個人差があり、数カ月後に突然しこりに悩まされるという人も見られます。
このしこりの原因は、手術後の傷口が修復しようとする際に、細胞が過剰に生産されてしまうことにあります。
しこりを治す方法としては、まずは傷口を保湿して皮膚の伸びをよくしましょう。自宅でもできる方法はありますが、かゆみや痛みを伴う場合には早めに病院を受診した方がよいでしょう。
しこりの傷跡が痛い時の対象法
手術をしてから間もない傷跡が痛むのは、体にメスを入れているので当然のことと言えるでしょう。しかし手術から時間が経過していて、見た目には異常がないのに痛むこともあります。
痛みが起きる場所を押してみて、もしもしこりがあるようであれば、手術した部分の組織が癒着を起こしているケースや、単に手術した箇所が冷えることによって痛みが発生することもあります。
このようなしこりの傷跡が痛い時の対処法としては、患部を冷やさないように注意しましょう。お風呂もシャワーだけで済まさずに、湯船に浸かるのが効果的です。時々痛む場合には痛み止めの薬を服用すると良いでしょう。それでも我慢できない場合には無理をせず病院を受診するようにしましょう。
傷跡がしこりになってしまった時のマッサージ法
傷跡は、瘢痕形成過程で最初はしこりとして硬く触れます(一般的には2~4カ月)。それから徐々にそれは柔らかくなっていくというのが通常です(一般的には半年程度と言われています)。
このしこりを早く解消するにはマッサージなどその局所への血行を促進することが有効なことが知られています。
最初の硬い時期にはまだ押したりすると痛みを伴うことがおおいので、ストレスにならないように柔らかくなってから行うのがお勧めです。
マッサージ方法としては、親指と人差し指で挟みつぶすようにして揉みほぐしていきます。痛くない程度で、一日に2~3回程度行うとよいといいですね。
瘢痕形成が全然進んでいないなど、不安がありましたら形成や皮膚科へ受診すると、ケアの方法なども詳しく教えてくれると思います。
しこりの傷跡がかゆい時の対処法
手術の跡や大きなけががしこりなってしまい、よくかゆくなります。これは傷が治ろうとしている証拠で、皮膚が再生しようとするときに周りの神経を刺激してしまうからです。
しかしかゆいからといって書いてしまうと、手についている菌が傷口につき、傷跡を悪化させてしまう恐れもあります。かゆい時の対処法としては、しこりの部分を湿潤環境にすることをお勧めします。
乾燥はかゆみを悪化させる恐れがあるので避けましょう。貼るだけで湿潤環境にできるハイドロコロイド素材の絆創膏がおすすめです。
傷跡のしこりはほかの部分より真皮が薄く守られていない状態なので、あまり触らないようにします。もししこりの部分がかぶれていたりジュクジュクしているのであれば早めにお医者さんに相談しましょう。